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落ちれば同じ谷川の水

バンギャルが沼に落ちた

『雪に願いを』を個人的に解釈してみた

深読みというものをやってみたいな、と前々から思っていたので、ちょうど11月末にジャニーズWESTのニューアルバム『なうぇすと』が発売されたタイミングで書いてみようと考えた。(なのに今かよ!って?ごめんなさい)

 

 

今回深読みしたいと思った曲は『雪に願いを』。この曲は、全員で歌われているものではなく、濵田崇裕・小瀧望のユニット曲である。(お前流星担だろ!)

そもそもなぜこの曲にしようと思ったのか。それは、歌詞が個人的にすごく好きで、なおかつ2人の力強くも優しい歌声がとても心に響いたから。単純な理由ではあるが、いくつかあるWESTのバラードの中で、一番世界観が好み、というか素敵だな、と感じていて、初めて深読みするなら是非ともこの曲を、と思ったのである。

 

状況

この曲の状況について推測する。まず、この曲は、「失恋ソング」である。歌詞中に「君がそばにいない」、「Little baby girl」というワードが使われており、別れてしまった男女について、男性の視点から書かれていることが分かる。

では、この男女は何故、別れてしまったのだろうか。

私は死別であると感じた。

何故、死別だと感じたか。それは、男女の別れを歌う曲には、ほぼ必ずと言っていいほど、喧嘩などの描写、あるいは、そこまでいかないにしても、お互いの何らかのすれ違いについての描写があるだろうにも関わらず、この曲には一切そのようなワードが出てこず、そもそもこの曲には死別と取れてしまうようなワードが多出するからである。

 

 

死別と取れる言葉達

  • 別れを意味するワード

いつもより寒いのは君がそばにいないせいかな

まず、この「そばにいない」というワード。これはもうそもそもが「別れ」を意味している。「いつも」となりにいた彼女がいなくなった…何故いなくなったのか。

 

 

 

  • 「空」の存在

空は違うけど君にも見せたいんだ

 

君も同じ空の下見てるかな?

 

変わり変わる空に言葉を乗せた

これらの歌詞には共通して「空」というワードが使われている。

 

「空」というのは、よくドラマなどのセリフなどにもあるように、「繋がり」を連想させるようなシチュエーションで使われていることが多い。どんなに離れても、この空は繋がってるよ というようなニュアンスで。

 

1番目に挙げた歌詞では、「空は違うけど」と歌っている。もし、「君」が現存している人物ならば、「空」は主人公のいる場所だって繋がっているはず。「空は違う」というのは若干不自然なのではないだろうか。

いやいや2番目に挙げた歌詞ではちゃんと「同じ空」つってんじゃん。

確かにそうではあるが、ここの歌詞では、語尾に「?」がついている。「?」は、単純な問いを表すのももちろんだが、「宇宙人っているのかな?」という具合に、あるかどうかわからないような物事に対して、若干の期待を込めているようなシーンでも使われる。

つまり、この歌詞での「?」でも、「不確かな現実への期待」を表しているというふうに考えることができる。いるはずはないけれど、もしも…もしも、「君」が「同じ空の下」で同じ雪を見ていたらいいな、という期待が込められているのではないだろうか。

 

そして、その歌詞の上にあるのが、3番目に挙げた歌詞である。「変わり変わる」空。この「空」は、めまぐるしく移り変わる季節を表しているのではないだろうか。

「どんな景色でも君がいたから意味があった」(この歌詞はのちに言及するが)主人公は、現在では「君」を失い、見える景色に意味を失った。つまり季節の変化に取り残され、季節は移り変わるが、心は「君」を失った当時のままである主人公の様子を示しているのが、この一節なのではないだろうか。

 

 

 

  • 過去を表す言葉たち

あの日と同じ様になんてとても笑えそうにない

 

なんだか優しい記憶がぼくの涙誘った 

 

確かに僕らは足跡つけた

どれも宝物でまだ思い出すよ

どんな景色でも君がいたから

意味があったよ

 

 

心に残してくれたモノ全部美しすぎて

 

上で挙げた4つの歌詞にはそれぞれ「あの日」、「記憶」、「足跡」、「残してくれたモノ」という、過去を表す言葉が綴られている。

 

まず最初に挙げた歌詞を解釈すると、「あの日と同じ様に」「笑えそうにない」わけである。単純に考えて、主人公は「あの日」は「君」がいたから楽しかったのだということが分かる。

では、「あの日」とはどんな日のことを言っているのか。明確なことは分からないのは当たり前なのだが、ピンポイントで「あの日」を想像して歌っているということは、「あの日」は主人公が容易に想像できるくらい、彼女と自分にとってよほど大切な日であったと推測することができる。記念日か、もしくはこの歌詞が季節的に冬であることから考えて、クリスマスであったのかもしれない。

さらにこの歌詞からは、「あの日」とはこの曲の情景でいうと、ちょうど一年前なのではないだろうかと感じる。なぜなら、あえて声に出してこの曲を歌い、この歌詞を歌っている。何のきっかけもなしに強い想いで「あの日」を思い出し歌うということは考えにくい。

 

 

2番目に挙げた歌詞では、「記憶」という言葉が綴られている。それも「優しい記憶」だ。もしも喧嘩別れや、何らかのすれ違いで別れた男女だったとしたら、多少なりともわだかまりが残るはず。「優しい記憶」が「涙誘った」というようにまっすぐな表現では表すことができないのではないか。

 

 

3、4番目に挙げた歌詞では、それぞれ「足跡」、「残して」という言葉が出てくる。

 

まず、「足跡」は彼女と過ごした時間のことである。これらは「どれも宝物」で、今もまだ「思い出す」。「君」と過ごした時間が「宝物」なのだから、当然「君」のことだって本当に大切にしていたのだろう。

また主人公は、「どんな景色でも君がいたから意味があった」と言っているが、このことから見て、主人公にとって、「君」は生きる意味であり、「宝物」であった。

「君」が主人公の見る景色の「意味」であったとして、もし彼らがすれ違いで別れた男女だとすると、その頃を取り戻せたら、、、という描写が入りそうなものである。まさに『無鉄砲ボーイ』(ちなみにno no  no no ♪ってすごく可愛いです同アルバムに入ってるので是非聴いてください可愛いです)のように。どんなに相手に拒まれても必死に取り戻そうとすると思うんです。それがこの歌詞にはない。これはつまり、取り戻すことが二度とできないということを暗示しているのではないだろうか。

 

そして決定的なのは、主人公は「君」が「心に残してくれたモノ」は「全て」「美しすぎる」、と言っている。「全て」。何から何まで。

すなわち、主人公には彼女に対して、綺麗な気持ちのみが残っている。わだかまりが一切ない。

ということは…。

 

 

「雪」が表すもの

冬空に舞う雪に願いをかけた

こんなにもこんなにも愛しています

街を静かに白く染めるこの雪が君にも届け

 

サビのフレーズである。

この部分の歌詞は、この曲のタイトルにもなっている。

ではまず、「雪」にどんな「願い」をかけたのか。

上に挙げた歌詞では「この雪が君にも届け」とある。この歌詞を合わせて考えると、主人公は「雪」に自分の想いを重ねているのではないだろうか。「雪」は「空」から降ってくる。「空」は違うが、彼女のいる世界にも「空」はあるはずだから、その世界にも自分の想いを乗せた雪が降るように、という意味が込められているのだと感じる。「愛しています」と現在進行形で表されている点においても、今なお変わらない強い想いが伺えるのではないだろうか。


また、雪の描写には、主人公の気持ちだけではなく、「君」について読み取ることができると考えられる部分がある。それが、この歌詞だ。

 

うつむきながら歩いてる僕の肩に咲く華

 

粉雪が溶けた道にほら新しい花が咲いた

 


うつむきながら歩く主人公の肩に舞い落ちた華、歌詞の前後を見ても、この「華」は雪のことを表している。さらに次に挙げた歌詞では、粉雪が舞い落ちた先に新しい花が咲いたのである。冬の寒空の下、雪が落ちたところに咲く花があるだろうか。
ここで表されている「雪」は、「君」が主人公への想いを乗せた雪なのではないだろうか。
自分がいなくなり、落ち込む主人公を見た「君」。そんな彼女も、「雪」に願いを乗せて主人公の事を想っているのだ。

これらの点において、「雪」はそれぞれによるそれぞれの愛情を表しているのではないだろうか。

 

 

 まとめ

以上のことをまとめると、

「君」を失い、景色に意味を失い、現実を受け入られずぽっかりと心に穴が空いたような状態の主人公は、自分を取り残し目まぐるしく移り変わる季節の中で、「君」の事を今なお想っている。もう「君」はいなくなってしまったけれど、「君」と過ごした時間は主人公にとってはすべて「優しい記憶」であり、「宝物」である。まだ、「君」を愛しています、見えないけれど、どこかにいるはずの「君」にこの想いが伝わりますように。

主人公だけではない。「君」も主人公の事を陰ながら想っていて、もう同じ世界にはいない自分を沢山想ってくれる主人公への愛情を伝えている。

という情景を浮かべることができるのではないだろうか。お互いがお互いのことを想う、切なくて、でも本当に素敵な物語。

 

 

これはすべて私の解釈である。人それぞれ解釈は違うし、この文章はだいぶとっ散らかってるのは書いていて私が一番思ったので、その辺はツッコミなしで頼んますです。()